マレーシアは、マレー系65%、華僑系24%、インド系8%の多民族で構成され、多数を占めるマレー系の多くはイスラム教徒です。
もちろん、消費される商品はイスラム教の戒律に則ったもの(ハラール)であり、それを証明するマークをハラール認証と言います。

 ハラール認証の対象となる商品は、食品はもちろん化粧品や医薬品なども含まれていて、その対象となるマーケットは巨大です。
そのなかでも特に注目度が高いのがハラール食品市場で、その規模は約5470億ドル(約54兆7000億円)と、日系企業にとっては軽視できないマーケットと言えます。

 イスラム教徒は、戒律を守るために認証マークの有無を確認してから商品を購入するのですが、この認証には世界共通の認証機関がなく、認証機関別に申請取得期間や難易度が異なっています。
そのため、例えば日本のハラール認証機関からハラール認証を取得しても、その認証が世界中で通用するとは限りません。

 マレーシアは、世界で唯一、政府機関(JAKIMと言います)がハラール認証を付与しています。
その規格は最も厳格と言われるサウジアラビアに次いで厳しいとも言われており、他国のイスラム教徒にも認められている認証です。

 またマレーシアは、このような背景を利用して、約17億人を抱えるイスラム市場へのハブとしての位置づけを確立するために「ハラール・ハブ政策」を掲げています。
マレーシア政府は認証機関としての役割だけでなく、マレーシア国内での生産、主要市場である中東を含めた国内外での物流、貿易(販売)やプロモーションなど、総合的にサポートする体制を積極的に構築しています。

 上記のように、マレーシアは、まさにイスラム商圏に通じる「アジアのハブ」としての役割を担っているのです。

マレーシアは17億人の商圏に通じる「アジアのハブ」